38歳で米民主党代表選出馬の Buttigieg 氏 はブダジェッジか、ブティジェッジか

2020年11月の米大統領選に向けた民主党の候補者選びが始まっている。その中で頭角を現しつつある38歳のピート・ブダジェッジ氏。原語のフルネームは Peter Paul Montgomery Buttigieg で、彼の姓 Buttigieg をどう発音するかは英語話者にも難しいらしい。 “38歳で米民主党代表選出馬の Buttigieg 氏 はブダジェッジか、ブティジェッジか” の続きを読む

『アンティゴネ』『うちの子は』the nextage 2019 @ in→dependent theatre 2nd

2019年5月17日(金)の仕事帰り、日本橋のミニシアターへ観劇に行って来た。

女子(ギャル)たちのギリシャ劇『アンティゴネ Antigonē』
ジョエル・ポムラ(仏) Joël Pommerat『うちの子は Cet enfant』(2003) “『アンティゴネ』『うちの子は』the nextage 2019 @ in→dependent theatre 2nd” の続きを読む

「アメンボ」「水馬」「水黽」:生物名のカタカナ表記と漢字表記

小六の娘が学校から『豊かな心と言語感覚を育てる音読集6 しおさい』(光文国語教材研究会編、光文書院)を持って帰ってきて、音読の宿題を始めた。

その中に北原白秋の「五十音」という詩があった。

あめんぼ あかいな。ア、イ、ウ、エ、オ

で、おなじみの詩である。アナウンサーや役者志望の人たちが滑舌をよくするためによく暗唱するものだ。『ガラスの仮面』で北島マヤが暗唱していたような、曖昧な記憶だが。

だが、私が知っていたのは最初の一行だけで、あとはカ行すら出てこない。

この教材には縦書きで、以下のように書かれている。

水馬赤いな。ア、イ、ウ、エ、オ。
浮藻に小蝦もおよいでる。

柿の木、栗の木。カ、キ、ク、ケ、コ。
啄木鳥こつこつ、枯れけやき。

大角豆に酢をかけ、サ、シ、ス、セ、ソ。
その魚浅瀬で刺しました。

…と続いて行くわけだが、私が驚いたのは、「水馬(あめんぼ)」「啄木鳥(きつつき)」「蛞蝓(なめくじ)」「蝸牛(まいまい)」など生き物の名前が漢字で書かれていたことだ。

最近は、植物でも動物でも生物の名前をカタカナで書くようになっているため、それが日本語由来のものなのか、外国語由来のものなのかはっきりしない。この本のように漢字に振り仮名が付いていれば、語構成が明白で覚えやすいものをと思う。

例えば、「セイタカアワダチソウ」とカタカナで書かれると読むのも一苦労だが、「背高泡立ち草」だと読みやすいし名前も覚えやすくないだろうか。

ただ、「水馬」を「あめんぼ」と振り仮名なしで読める人は少ない。生物名にはこういった当て字が多く、読めない人が多いため、カタカナ表記するようになったのかもしれない。

だが、子どもの頃にルビ付き漢字表記に触れておくかどうかは、意外と重要なことではないかと思う。「蒲公英(たんぽぽ)」「紫陽花(あじさい)」「秋刀魚(さんま)」など知っていて損はないと思う。

「あめんぼ」を「水馬」と書くのは中国語由来らしいが、中国語でも俗称らしい。中国語の辞書で引いても「あめんぼ」の意味は出てこない。《水龟shuǐguī》というのが正式な中国語のようだ。

日本語でも「あめんぼ」と入力して漢字変換すると「水黽」の漢字しか出てこない。

中国語で「水馬」と書くと人や車の流れを遮り、道路を封鎖したりするときに使うプラスチック製の柵を指すらしい。この中に水を入れて重くし、いくつも並べて使用するのだ。

ちなみに中国語の「水馬」をGoogle翻訳にかけてみたところ、日本語は「水の馬」だそうだ。

「高雄(たかお)」と《打狗 dǎgǒu》「民雄(たみお)」と《打猫 dǎmāo》

台湾の高雄はカオションと読まれることはあっても、「こうゆう」と音読みで読まれることがない。なぜ「たかお」と訓読みするのか。中国語由来のはずなのに訓読みするなんて、そんなことばは「はるまき(春巻)」と「たかお(高雄)」くらいだ! “「高雄(たかお)」と《打狗 dǎgǒu》「民雄(たみお)」と《打猫 dǎmāo》” の続きを読む

台湾珍珠奶茶店(タピオカミルクティー屋)「50嵐」

タピオカミルクティーなどの飲み物を売るチェーン店に「50嵐」というのが台湾にある。これはきっと日本の「五十嵐(いがらし)さん」が始めた日本企業に違いないと思ったものだが、実際は台南の屋台から生まれ、台湾各地に展開するようになった台湾発祥の店のようだ。 “台湾珍珠奶茶店(タピオカミルクティー屋)「50嵐」” の続きを読む

台湾でテレビの中国語ニュースが全く聞き取れないことに愕然としたこと

今朝の新聞を見て一つ大きな発見をした。といっても、私にとっての大発見でしかないが。台北1泊旅行から帰って3週間余り経つのだが、11月1日の晩にテレビで見たニュースの内容が全く理解できなかった理由がわかったのだ。そのニュースとは… “台湾でテレビの中国語ニュースが全く聞き取れないことに愕然としたこと” の続きを読む

『声』アーナルデュル・インドリダソン:登場人物の名前が覚えられない翻訳小説…

エーレンデュル警部シリーズの『湿地』と『緑衣の女』がとてもおもしろかったので、シリーズの続きにあたる『声』を読んでいる。久しぶりのアイスランド・ミステリーである。 “『声』アーナルデュル・インドリダソン:登場人物の名前が覚えられない翻訳小説…” の続きを読む