シーズン2の舞台はフランスパリ。登場人物の服装も街並みも華やかで、大自然に囲まれて素朴な生活を営んでいたスコットランドのときとは大違い。
フランス語が使われる場面がよくある。クレアのフランス語はとてもきれい。フランス国王にも褒められていた。ジェイミーはそれほど達者というわけではないが、まあまあできる。マータフはわかるみたいだけど、一切話さない。フランスは臭いだの文句ばかり言っている。
クレアとジェイミーに留守の間、屋敷とワイン商を任せて、フランスを離れたおじさんが実はけっこう苦しそうにフランス語を話していた。長い間フランスにいたくせに…と思った。
スリの少年ファーガスと天然痘騒ぎで船を燃やさざるを得なかったサンジェルマン伯爵はフランス人。でも、もちろん英語のセリフも多い。サンジェルマンはフランス語、ジェイミーは英語で話すという奇妙な会話があった。お互い仲がいいという役柄ではないので、好きなことばで話せはよいのだ。
パリの薬草店主にドミニク・ピノンが出ていた。『デリカテッセン』や『ロスト・チルドレン』などジャン=ピエール・ジュネの作品の常連だったので、なつかしい。『アメリ』にも出ていた。独特の風貌が薬草店主にぴったり。
第5話では、ジャック・ランデルが復活。ピンピンした姿でベルサイユ宮殿でクレアとジェイミーの前に現れる。フランス語はあまり得意でないという設定らしく、フランス国王の前で恥をかく。この間まで血みどろの戦いを繰り広げていたとは思えない、のんきな雰囲気で現実味がない。
ジェイミーがジャック・ランデルに決闘を申し込むが、クレアに阻まれるという場面があった。クレアが20世紀に生きる夫フランク・ランデルのためにあと1年待てと言う。この心境がよく理解できない。自らの手で葬りたいから、ジャック・ランデルが生きていてよかったと喜ぶジェイミーもよくわからない。
それにしても、ジェイミーの巻舌/r/。このドラマのために練習したのだろうか。それとも、ベタベタのスコットランド訛りで話すと自然にこういう発音になるのだろうか。普段の英語を聞いてみたいものだ。