句読点の使い方 日本語 vs. 中国語

中国語の句読点「標点符号」の使い方は日本語を母語とする中国語学習者、つまり私にはとても難しい。中国語の場合、文がどこで切れるかは形式で決まるのではなく、内容を考えて決めなくてはならないからだ。

しかし、日本語学習者にとって句読点は何も難しいことはないはずだ。なぜなら、終止形が来ていれば句点「。」中止形が来ていれば読点「、」を打てばいいだけなのだから。

しかし、これが意外となかなか理解されない。不思議で仕方がない。

かなり高いレベルの学生でも、次のような文を書いてくる。以下は学生のビジネスメール課題である。(村野節子他(2014)『上級レベル タスクで学ぶ日本語ビジネスメール・ビジネス文書』問題3-2より)氏名は課題で指定されているものである。

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1 おはようございます林浩です。

2 6/16営業日報の作成は完了いたしました以下の通り、ご報告いたします。

3 午前中、サンエーを訪問いたしました。午後、ポラリスの展示会へ参りました大盛況でした。

4 詳しい内容は添付ファイルでお送りしますご確認お願いいたします。

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これを見た私の疑問は、中国語の一文の概念はいったいどういうものなのだろうというものである。

そういえば、手紙や日記を書いて中国人の友人に添削してもらうと、逗号(,)句号(。)を直された記憶が…。

2~4の文の読点「」は以下のように「ので」「たら」などで続ける感覚なのではないだろうか。

2 6/16営業日報作成しましたので以下の通り、ご報告いたします。

3 午後、ポラリスの展示会へ行ったら大盛況でした。

4 詳しい内容は添付ファイルでお送りしますのでご確認お願いいたします。

日本語の場合は接続助詞でつなぐが、中国語だと特につなぐ言葉がなくても、単なる羅列でそのまま続けられてしまう。その感覚で書いてしまったのだろうと考えた。

だが、冒頭のあいさつはどうだろう。

1 おはようございます林浩です。

なぜこの二つの部分を続ける必要があるのか、頭を抱えてしまう不思議さである。また、機会を見つけてネイティブに感覚を訊いてみなくてはなるまい。

最後に、このメール課題を書いたのは、学習意欲の高い優秀な学生であることを付け加えておく。

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