キャッシュレス時代に取り残される「年配の男性」たち

2018年に入ってから、近所の業務スーパーで清算後に現金を客が自分で機械に投入するタイプのレジが導入された。

レジで現金を受け取ってお釣りを返す作業を人がやっていると時間がかかるし、間違いも起こりやすいからだろう。

その店はクレジットカードや電子マネーを使えるようレジを一新したばかりだったので、また新しくするのかと驚いた。最初は現金投入機の横に人がついて使い方を教えていたが、時間がかかって面倒臭そうだった。

これはきっと現金を使う客を締め出そうとしているのだなと感じた。

イオンなどの大型スーパーはもっと早くに無人レジなどを導入していたが、業務スーパーでは商品のバーコードは店員が通してくれる。

どのスーパーも最も効率の良い清算方法を模索しているのだろう。

極力現金で払いたくない私としては電子マネーやクレジットカードの使えるところが増えるのはありがたい。特にスーパーのレジのように込み合うところではクレジットカードの暗証番号入力すら手間に思えるので、電子マネー決済がワオーンとかシャリーンで話が済んで、もっともスムーズだと思う。

ところが、実家の近くのスーパーはカードも電子マネーも使えないのにこの現金投入機を導入しており、いったい何のために?と思った。

10/1に新装開店した別の近所のスーパーは業務スーパーと同じ方式なのだが、一台だけ現金を店員が受け取ってくれるレジが一番奥に残してある。

それと知らずに先週末そのレジの列に並んでしまった私。列の進みが遅いのと年配の男の人ばかりが並んでいることで何かおかしいぞと気づいた。

結局そのレジでも電子マネーが使え、何も問題はなかったのだが、こういう変化に取り残されていくのが「年配の男性」であることにショックを受けた。

そういえば、実家の父は銀行のATMも使えない。母が全てをやっている。うちの夫ですらかなり頑固な現金派でクレジットカードはたまに使うが、電子マネーはまだ使っていない。近い将来、父も夫もこの列に並ぶ「年配の男性」の仲間入りをすることになりそうである。

かくいう私も、いずれは新しい機械やシステムについていけなくなる日が来るのだろう。この変化の速さである。覚悟しておかねばなるまい。

日本はキャッシュレス化の非常に遅れている国らしい。紙幣の信頼性が高いこと(偽札の少なさ)などが主な原因として挙げられているが、超高齢社会であることも今後キャッシュレス化を阻む要因の1つとなっていくにちがいない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です