9月4日は、2年以上前から計画していたUK旅行出発の日だった。午前便だったので、異例の巨大台風21号が近づいていたが気にしていなかった。きっと私はロンドンに行けると信じていた。ところが、
前日の3日午前、早々とJRが翌日の運行を10時でストップすると言い出し、12:03 息子の中学校が休校表明、そして12:21 娘の小学校も休校…。「台風は午後からやのに、ビビりすぎちゃいますか」と思っていたら、あれよあれよという間に関空の発着便が欠航になっていき、3日深夜には私の乗るはずだったフィンランド航空AY078便(10:45発)も欠航が決定してしまった。
翌9月4日朝、晴れ渡る青空に「なんで欠航やねん」とつぶやく私。「飛べたんちゃうんか、飛べたんちゃうんか」と意味のない自問を繰り返す。
奇しくも火曜日はスーパー特売日。少なくなってきている玉子を買わなくては!と買い物に2件もはしご。台風が近づいているため、そして列車運休で休みになった人たちが押し寄せ、ごったがえずスーパー。どちらもレジに長蛇の列ができていた。
そして、昼12時ごろ雨が降り出し、雨風のピークは午後2時頃だったか。
ものすごい風が轟音とともに吹きすさび、築11年の家がまるで地震の時のようにゆらゆらと揺れた。雨戸はすべて閉めていたが、ストッパーをかけていなかったところは風の力でじわじわと開いてくるほどだった。
短い停電も二度ほど起こったが、しばらくすると点灯した。だが、2時半ごろを最後に電気が途絶える。そして、電気が点かなくなって25時間が経過。
停電すると、これほどのダメージがあるということは停電してみないとわからない。冷蔵庫が開けられない。うちのwifiがつながらない。風呂の給湯器も電気制御で使えない。電気炊飯ジャーも使えない。
4日の晩はろうそくの灯の下で昼の残りの大根の煮物をおかずにご飯を食べた。風呂には入らなかった。水シャワーを浴びたというつわものもいたと聞いたが、それほど4日は暑くなかったため。
スマホの電池がなくなるのを恐れ、データ使用料が減りすぎるのを恐れ、情報が得にくくなる。ラジオも単三電池の買い置きがなく、あちこちのリモコンや掛け時計から電池をほじくり出して使うことに。
実家からの電話で関西空港浸水と関空連絡橋へのフェリー衝突を知る。ああ、なんで飛ばせてくれへんかったんや。フィンランド航空…。