スマホアプリ『究極英単語』でTOEFL600点突破英単語を学ぶのを日課にしている。無料でできるのは1日50問なので、コンスタントに10分前後の時間をかけて英単語を覚えていることになる。この「10分」という時間が電車内でのスキマ時間に最適だと常々感じている。気軽にでき、負荷なく続けられる。
1 四肢選択で日本語を選ぶもの
2 四肢選択で英語を選ぶもの
3 英語を見て日本語訳を言うもの
4 日本語を見て英語を再生するもの
以上の4種類の問題形式から成っている。学習の度合いに応じて難易度が上がっていくところもよくできているし、1日50問の中でもこの4種類がバランスよく出題されるようになっている。
さらに、このアプリがすごいのは、忘却曲線にしたがい、すでに覚えたものとされた単語も何週間か後、または何か月か後に再度出題し、復習を促すところだ。
このアプリにはひとかたならぬ恩恵を受けているが、一点だけどうしても気になることがあるので、ここに書いておくことにする。
それは、hatchet という英単語の日本語訳が「手斧、まきかり」となっていることである。この単語が出て来るたびに「まきかり」ちゃうやろ! 「まさかり」やろ、と突っ込んでしまう。
「さ」と「き」は平仮名の文字の形が似ているから、まず考えられるのはスキャナーがにじんだ印刷の「さ」を「き」と読み間違えたという可能性。実際、スマホでこの訳語が出たときも淡い小さい文字で「まきかり」と出るので、何度も目を凝らして確かめた。私の目の錯覚かも、と。
次に考えられるのは、この日本語訳のチェックをした人はおそらく帰国子女かなんかで「まさかり(鉞)」などという日本語を聞いたことがなかった。それで、「まさかり」を「まきかり」の間違いだと勘違いして訂正してしまったのではないだろうか。「薪(まき)割りをする斧」なのだから「まきを刈る」を名詞化して「まきかり」としたのではないか。
この間違いが面白くて、いつもいったいどんな人がこのアプリの製作に関わっていたのかと想像してしまうのである。
♬まさかりかついで 金太郎 熊にまたがり お馬のけいこ♫
昔話『金太郎』の童謡も知らないのだね、きっと。この歌がなければ私も「まさかり」などという語は覚えていなかったかもしれない。
この間違いのおかげで英単語 hatchet も二度と忘れない語になった。