シーズン2の後半は戦闘シーンが多く、恋愛場面が多かったシーズン1と全く趣を異にする。残酷な場面も続出するので、シーズン1とはちがった意味で子どもに盗み見られないように気をつけなくてはいけない。(ネタバレあり)
最終回を見て、なんとよくできたドラマだと感心した。
シーズン2の冒頭は1948年で、クレアが20世紀に戻ってきたところから始まった。クレアは20世紀に戻るのだということを知ったうえで、ドラマを見るのとそうでないのとでは見方が変わる。シーズン1では帰れなかったのだから。
最終回の冒頭シーンはなぜか1968年なのである。年をとったクレアが娘といっしょにスコットランドを旅行している。娘はボストンで育ったらしい。
そして、カロデンムーアの戦いの当日の朝からの様子と交互に話が進む。ジェイミーとクレアはなんとかしてこの戦いを避けようと尽力したが、結局歴史を変えることはできなかった。カロデンムーアの戦いを前にコラムやドゥーガルをはじめ、多くの登場人物が次々と様々な理由で亡くなっていく。
20世紀の方はクレアとフランクがスコットランドで旅の宿としていたうちのウェイクフィールド牧師の葬式が行われているところだった。牧師の遺品やクレアが調べに行った古文書館の資料などからじわじわと18世紀のことがわかる。
そして、スコットランド独立活動家の女性(18世紀のゲイリス・ダンカン)が過去へ旅立つ瞬間まで目の当たりにすることになる。
シーズン2最終回では、いままでそのままになっていた伏線すべてに、まるでパタパタとパズルのピースが合わさっていくように、答えが出る。その見せ方があまりに鮮やかで感心する。
クレアは1968年になって白髪も混じっているが、品があって美しい。一番の違いは化粧している点だ。黒いアイラインがよく似合っている。60年代らしい化粧で、最初はこのクレオパトラみたいな人だれだっけと思った。化粧をしているシーンを見て初めて、18世紀のシーンはすべてすっぴんという設定であることを知った。確かに戦場で化粧している人のはおかしい。
ジェイミーの髪は赤毛だと言われるが、私にはどうもピンと来ない。どの程度赤ければ赤毛なのかがよくわからない。赤毛の巻き毛はサム・ヒューアンによく似合っていると思う。だけど、彼の額の広さにはときおり面食らう。できれば、前髪はおろしておいてほしい。
しかし、このドラマの役者たちはみななんて背が高いのだろう。175㎝のクレアと190㎝のジェイミーはとってもお似合いだが、その辺を歩いていたら見上げるような大きさだろう。ほかの出演者たちも実はかなり背が高いようだ。ムータフ188㎝、ドゥーガル187㎝、フランク/ジョナサン・ランダル185㎝。
クレアと並ぶとすごく小さく見えるアレックスの恋人メアリーやリアフ城家政婦長フィッツギボンズさんは、実はそれほど小さいわけではないのかもしれない。
シーズン3への伏線も最後に仕込まれていた。18世紀の年代も20年くらい進みそうなシーズン3が楽しみだ。