「Huawei ファーウェイ」が朝日新聞の見出しでついに漢字「華為」に

ずっと気になっていた「ファーウェイ」というカタカナ表記。

中国語の「华为(華爲)huáwéi」をカタカナで書けと言われたら、こうなるというのはわかるのだが、少し前まで/hua/のピンインには「ホワ」と当ててあった。この場合は「ホワウェイ」としてくれた方が近い。

最大の懸念はカタカナでファフィフェフォが書いてあるのを見ると子音をfだと誤解してしまうということである。「ファーウェイ」を日本語で普通に発音するとfar wayのようになるのではなかろうか。

2002年サッカーワールドカップを日韓共同開催のときサッカーの試合のあと暴れる人たちを指して言う「フーリガン」ということばをよく耳にした。「フーリガン」の「フ」は/f/ではなく、/h/で英語ではhooliganとつづる。「フ」の場合は「ファフィフェフォ」ほど/f/との結びつきが強くないが、迷う可能性はある。

カタカナの発音で原語の発音に戻す際、負の転移が起こりがちなものには例えば「トロント」のような語がある。Toronto
と綴り、どちらの「ト」にも母音/o/が入るのだが、仮にこの地名が「tront」だったとしてもカタカナでは「トロント」と書かれるはずで、復元が難しい。「キャット(猫cat)」の場合、より日本語的な開音節にするために、最後の/t/に/o/の母音が加えられるからである。

というようなことはさておき、新聞の見出しに「ファーウェイ」の文字のない日は少ないほどの昨今、見出しに入れるには長過ぎる名前だと思っていた。朝日新聞の見出しはカタカナだが、本文には漢字「華為」にルビ「ファーウェイ」が振ってあった。それが、2019年3月9日付朝刊ではついに見出しにルビなしで「華為」が登場した。

この判断は誰がどこで行うのかわからないが、漢字表記の「華為」を見て「ファーウェイ」と読者が読めるようになったということか。この漢字の中国語発音が定着するほど、多くニュースで取り上げられたということだろう。

息子のスマホを新規契約するために端末を見に行った。アップルユーザーだったため、今までまったく知らなかったのだが、華為のは値段のわりにスペックが高く魅力的だ。日本製は日本独自の機能が充実していても魅力に欠ける。華為は国の政治体制に商売を左右されて気の毒なことだと思った。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です