半端なく傾いた床:ロンドン中心部の古い建物

Sohoの宿の近くにMINALIMAの店を見つけた。

ハリーポッターシリーズのデザインを手掛けており、2018年10月に阪急百貨店の英国フェアに出店していた。

小さな建物だが、ハリー・ポッターが11歳になろうというときに大量に届いたホグワーツからの入学許可証をはじめ、忍びの地図、シリウス・ブラック逃走の新聞記事などが所狭しと飾られている。忍びの地図のTea Towelは白地にセピアの文字が美しく、無性に欲しくなったが、これを買って何に使うのかと考えると「うーん」とうなってしまう。

さて、今回の問題はこの建物である。4階建てで、上まで展示されている作品を見に上がれるのだが、階段から床まであちこちが不思議に傾いていて、気分が変になる建物だった。ものの10分か15分いただけだが、ここまで傾いていても使用に耐えるのだと感心した。

そして、すでに三晩を過ごしたSOHOの一等地にあるこの宿。私は日本で言う3階に宿泊していて、トイレのある階が最上階なので、こちらも4階建てのはず。始めはあまり気にしていなかったのだが、実はこの部屋も床がひどく傾いている。ソファーベッドは床と同じように傾いているが、システムキッチンは傾きを考慮して据え付けられており、床とは平行になっていない。

あまりにも気になってきたので、スマホアプリをダウンロードして傾斜を測ってみた。軽いところで1度、ひどいところは2度の傾きがあると出た。ベッドも右上から左下へ向けて2度傾斜している。

ここではあまり長い時間ぐっすりと眠れていない。まだ時差ボケが残っているせいもあるが、未明の3時や4時に目が覚める。何やら落ち着かない感じがするのはこの床の傾きも原因の一つなのかもしれない。

古き良き時代のきれいな建物を修繕して使用するのはすばらしいことだと思っていたが、傾いた床の部屋で生活すると体調に影響が及ぶらしい。

傾いている建物としてはイタリアのピサの斜塔が有名だが、イギリスの国会議事堂(Big Ben ウエストミンスター宮殿)も傾いてきているらしい。

京都の町屋などもそのままだと絶対傾いていて、ふすまや障子が最後まで閉まらなかったりする。レストランや店にリノベするときにはきっとリフォーム業者が傾きを補正するのだろう。

思わずローザンヌ国際バレエコンクールの舞台の床が傾いているのも、まさか古い建物のせいなのかと思い、検索をかけてしまった。さすがに舞台の床が傾いているのは観客に見えやすくするためとのこと。こういう建物に慣れた人なら3.5度の傾斜なんて知れたものなのかもしれない。

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