台湾珍珠奶茶店(タピオカミルクティー屋)「50嵐」

タピオカミルクティーなどの飲み物を売るチェーン店に「50嵐」というのが台湾にある。これはきっと日本の「五十嵐(いがらし)さん」が始めた日本企業に違いないと思ったものだが、実際は台南の屋台から生まれ、台湾各地に展開するようになった台湾発祥の店のようだ。

なぜ「50嵐」という名前にしたのだろう。その由来を知りたいと公式ホームページを見てみたが、名前の由来については何も書かれていなかった。

「50嵐」は台湾のあちこちに見られ、コンビニより多いのではないかと言われている。台湾ドラマでもよくドリンクスタンドが出て来る。

2017年《花甲男孩轉大人》第1話で花甲(盧廣仲)が阿瑋(嚴正嵐)とバイトしていたのもドリンクスタンドだった。休憩時間に的に作ってストローでタピオカ(?)飛ばしをしていて、店長(鄒承恩)に首にされる。

2018年《我的男孩》第11話では安慶輝(張軒睿)が飲み物を買いに行き、店員Amyが怒った客に珍奶を浴びせられるのを目撃する。あの場面はなかなか強烈だった。

だが、ドラマではスポンサーになっていない限り、店の実名は伏せられるため、ドラマを見ているだけの自称台湾通の私は「50嵐」をはじめとする台湾の有名店を全く認識していないという悲しい状況だった。

それで、台湾に行って初めて「おー! これが噂の『50嵐』か~」となるわけである。

これは高雄の街中で見かけた「50嵐」。

その「50嵐」が2015年に沖縄に進出したらしい。だが、ブランド名は「50嵐」ではなく、「KOI Thé」という名前らしい。なぜ変えるのか。

ナショナル National が海外展開する際にパナソニック Panasonic とブランド名を変えたことを思い出した。国内で小規模な商売をしている間はブランド名にほかの意味の語が重なっていても問題ないが、海外展開するとなると問題になるのである。「50嵐」ではイメージ的にまずいということになったのか。

中国語にしたときに興味深い日本語の名前はけっこうある。あるとき、大阪の市営地下鉄御堂筋線沿線の「我孫子(あびこ)」という地名を中国人がおかしくてたまらないと言ったことがあった。中国語で「我孫子」は「私の孫」という意味だからだ。

台北で友だちに買ってもらった「50嵐」のほんのり微糖のタピオカミルクティーは日本では考えられないほどの巨大サイズで、子どもたちは飲み切れなかった。もちろん私はおいしく完食…ならぬ完飲した。

すでに台湾が恋しい…と思う今日この頃。

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