映画『ボヘミアン・ラプソディー』の人気がすごいらしい。12月1日の映画の日には入場者数が跳ね上がったという。Queen はけっこう聴いていて耳に馴染んでいるが、曲とタイトルが全く結びつかない。映画を見に行く前に少し下調べをしようと思い、フレディ・マーキュリー Freddie Mercury について調べてみた。
フレディ・マーキュリーはタンザニアのサンジバル島で生まれている。インド生まれの両親はペルシャ系インド人で、パールシー。パールシーとはインドに住むゾロアスター教の信徒を指すのだそうだ。
本名はファルーク・バルサラ Farrokh Bulsara。だが、本人はインド系であることを知られたくなかったらしい。まず名前を改名し、のちに姓も改姓している。
1975年10月31日に発表された6分に及ぶ曲『ボヘミアン・ラプソディー』は彼の代表作で、映画のタイトルにもなっている。「ボヘミアン」は中欧あたりの流浪の民であるジプシーなどを指している。彼の出自もボヘミアンだが、この歌も複数のジャンルを渡り歩くボヘミアン的な構成の狂詩曲となっている。
アカペラ → バラード → オペラ → ハードロック → バラード
という5つの部分からなり、すべての部分をライブで演奏するのは不可能らしい。オペラ部分はメンバーの声を何重にも重ねて合唱にしてあるという。
この曲のオフィシャルビデオに歌詞を英語と日本語の字幕で出してくれるという、至れり尽くせりなYoutubeがアップされていた。こんな歌詞だったとは…初めて知った。何度か再生して歌詞の意味をいろいろと考えてみた。
ピストルの引き金を引いて人を殺してしまった若い男の子が、母親に話しかける。「Didn’t mean to make you cry. (ママを泣かすつもりじゃなかった)」という部分がちょっと涙を誘う。その土地に根を下ろしているとは言えない流浪の民でも、母親は唯一自分のよりどころとなる重要な存在として描かれているのだと感じた。
オペラ部分はスカラムーシュ、ガリレオ、フィガロといった語呂のいい名前が羅列されていて、おもしろい。
フレディ・マーキュリーは会場の最後列の観客まで巻き込むことができる伝説的ライブパフォーマーだったらしい。残念なことに、HIVに感染し、45歳の若さで亡くなってしまう。彼の死が Queen の人気をさらに高めたとも言われている。
これまで、Queen はただ単にイギリスのバンドとしか認識していなかったが、こうやって調べてみると、驚きが多かった。こんな人の曲を何も知らずに何年も聞いていたのかと我が身を愚かさを呪った。