今朝の新聞を見て一つ大きな発見をした。といっても、私にとっての大発見でしかないが。台北1泊旅行から帰って3週間余り経つのだが、11月1日の晩にテレビで見たニュースの内容が全く理解できなかった理由がわかったのだ。そのニュースとは…
「高雄市長選、韓国瑜氏が初当選 国民党が20年ぶり返り咲き」2018年11月24日『中央社フォーカス台湾』
11月1日にはおそらくこの選挙の行く末を危ぶむニュースが流れていたにちがいない。このときの私の勘違いポイントは「高雄と韓国にいったいどういう関係があるのかさっぱりわからない」というものだった。
日本語でこのニュースを見て初めて「韓国」という国の話でなく、「韓」という姓で「国瑜」という名前の人が高雄市長選に出馬していたというだけのことだと知った。
ああ、ばかばかしい。ただの人名。しかし、なんと紛らわしい人名。
母語だとすべてが一度に視野に入って理解できるのだろうが、第2言語だとわかる部分だけを取り出してあとを想像で埋めようとすることがある。他の部分に目が行かなくなってしまうのだ。そうでなくても、母語話者のスピードで字幕が消えて次のものに変わってしまう。人名だと気づく間がない。
あのとき愕然としたのは、ニュースの中国語がまだまだ理解できないということだ。字幕があってもわからない。かなりドラマの中国語はわかるようになり、字幕なしでも聞き取れるようになってきていたつもりだったが、政治の話は特にさっぱりわからない…でも実は、このニュースがわからなかったのは、政治の話だからではなくて、人名を人名と認識できなかったことが原因のようだ。
日本語教師も長いことやっていると、なんで留学生はこんなことがわからないのかと思ったり、理解されていないことに気づかないまま、ちぐはぐなやりとりをしてしまったりすることがあるが、こういうことかぁ。たまには非母語話者の気持ちにならないといけないなと思った。
台湾の国際的な立場は相変わらず微妙で本当に気の毒になるが、台湾が大好きな私としては、なんとかこのままの立ち位置でがんばってほしいものだ。