周渝民の演技は過剰気味? 《痞子英雄》第8-13話より

2009年の第44屆金鐘獎で《痞子英雄》は十部門でノミネートされ、五部門を受賞している。主演男優賞候補には周渝民(陳在天)と趙又廷(呉英雄)が二人ともノミネートされていた。結果は駆け出しの趙又廷がすでに10年の役者経験のある周渝民をおさえ、主演男優賞に輝いた。

趙又廷の父親が《痞子英雄》にも南區分局局長役で出演していた趙樹海という有名な役者だったことで、親の七光りだとも言われた。周渝民はこの結果に納得が行かなかったと囁かれており、その後に計画されていた同シリーズの映画版に出演することを拒んだ。もちろん、そんなにあからさまにではなく、撮影時期が他の仕事と重なっているという理由をつけてだが。

しかし、改めて《痞子英雄》を見直してみると、周渝民の演技は過剰に見える。例えば、ファーストフード店爆発事件のあと遊園地での場面や、名前のわからない遺体の写真を見るところなど。もう少し抑え気味でも伝わるように思う。

実際は監督の要求がそうだったのかもしれない。周渝民の役は複雑な生い立ちの人物で、少し癖のある反応なのも納得はできなくはない。例えば、背中が曲がっていて姿勢が悪いのも、もともとが自己肯定感の低い不幸な境遇だったからとも思えるのだ。ただ、やはり癖が強いことは確かだ。

趙又廷の方は雄叫びを上げるシーンが目立つが基本的に嫌味がなく、自然だ。審査員たちは周渝民の少し癖のある演技を嫌ったのではないか。2013年にはドラマ《回家》で第48屆金鐘獎で主演男優賞を受賞しているわけだから、あくまで《痞子英雄》に関してはというべきだが。

最近は大陸のドラマに出ているらしいが、やはりそこでもあの演技力はどうなんだと話題になっているようだ。

しかし、2007年の激やせ、2008年の大Sこと徐熙媛との破局などを経て、2015年に何小玫役をしていた喻虹淵と結婚していたのにはびっくりした。陳在天と何小玫が現実世界で結婚するなんて、後日談としてもちょっと素敵ではないか。

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