《1006的房客》Meet Me @1006 最終回まで一気見

《1006的房客》の何がよいかと言うと、一度見出したら先が気になってやめられなくなるストーリーだ。以下、ネタバレあり。台湾ドラマ、特に偶像劇(アイドルドラマ)と言われる種類のドラマは中だるみするものが多いが、このドラマは全くそれを感じさせなかった。きっとこの人が犯人だろうと思わせるものがちりばめられているのだが、はっきりしないまま最終回近くまで引っぱって行かれる。

タイムトラベル《穿越時空》、サスペンス《悬疑》、ラブストーリー《恋愛》、コメディー《搞笑》いろいろな要素が含まれているのも興味深かった。

当初、第1話だけ見て、法廷の場面が多かったので、ことばが難しいと感じ、見るのをやめた。しかし、全体を通してみると法廷や犯罪捜査の場面ばかりというわけではない。恋愛が進んでいくと難しい話は少なくなってくる。

どのドラマもたいてい第1話が難しいのはすべて新しい情報ばかりで、さばききれないというのが本当のところだろう。特にサスペンス系のものは最初にニュースが流れることが多く、背景の理解なしに聞くと特に理解しにくいのではないかと思う。

脚本は非常によくできているが、限られた登場人物でいくつもの事件を絡ませて話を進めて行くため、そんなに近しい間柄の人がそういう役柄でいいのかと思うことが少なからずあった。例えば、同じ事件を追う検察官と弁護士と報道記者が3人で頻繁に会っているというのはいかがなものかと思われる。

このドラマで特によかったのは柯震宇(李國毅)の弁護士助手をしている周大軍(許光漢)だ。最初はこの役にこの俳優を使う必要あるのかと思っていたら、後半きちんと見せ場が用意されていた。白魚の指、白い肌、切れ長の細いアジアチックな目が潔癖症の青年とうまくマッチし、最後は鬼気迫る演技で驚かされた。ただ、彼の秘密はもう少し早い段階から伏線として仕込んでおいて欲しかった。少しとってつけたように湧いて出た感じが否めない。

吳瀚文(黃騰浩)と吳繼柔(謝沛恩)については伏線が早くから張ってあったので納得できたのだが、鐵志遠(劉冠廷)の弁護に成功し勝訴した際も、羅小薇を殺した犯人を探そうともしない柯震宇には違和感を感じた。

そういった小さな問題がないわけではないが、とにかく最後までわくわくしながら見られる貴重なドラマだったということを強調しておきたい。ただ、法廷場面やタイムトラベルもあるため、中国語学習用として見るなら初心者向きとは言いにくい。いくつかわかりやすいドラマをしっかり見た後で、挑戦されることをお勧めする。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です