ボリショイ・バレエ in シネマ 2018『ドン・キホーテ』クリサノワ チュージン

ロシアのバレエは何かとお作法がちがう。

  1. 拍手がまるでアンコールのように揃うことが多い。だが、揃った拍手にアンコールの意味はない。
  2. 全幕終わってからではなく各幕が終わるたびに、その幕で踊ったソリストたちが幕の間から出てきて挨拶をする。

上の二つはボリショイバレエのDVD4巻セットで知っていたのだが、ボリショイ版『ドン・キホーテ』を見るのは初めて。第2幕が始まったときに、「え?」となってしまった。

バジルの狂言自殺の場面がドン・キホーテの夢の場面(ドルシネアやキューピッドの出て来る)の前にあるのである。思わず3幕が始まってしまったのかと思った。

2幕の構成は、
1 居酒屋でのバジルの狂言自殺
2 ジプシーのキャンプ
3 森の中の夢の場面

2幕は48分あるが、婚礼の場面だけの3幕は28分で終了。

私が今まで見た2幕は
2 ジプシーのキャンプ
3 森の中の夢の場面

3幕が
1 居酒屋でのバジルの狂言自殺
と婚礼の場面となっていたので、混乱した。

しかし、クリサノワのキトリは本当に活発でおてんばな感じだ。ピルエットの回転速度のあまりの速さに舌を巻いた。チュージンの跳躍のすばらしさも。ただ、動きが速すぎて動画がついて行っていない感じだった。目がちらちらしてコマが跳んでいる感じに見えたのが残念だった。最後のクレジット・エンドロールも文字がぼやけていたし、もう少し解像度を上げてほしいと思った。

ボリショイ・バレエ in シネマでは恒例のフランス語と英語で解説する女性、今日も健在だった。毎度よく混乱しないものだと思うが、今日は少し混乱して話が止まったところがあった。フランス語の復習をしましょうと言われているようで嫌なのだが、毎回フランス語の方を一生懸命聞いてしまう。英語の部分には日本語字幕がついているからだろう。

ロシア語の響きも楽しめる。スパシーバしかわからないと思っていたが、意外と英語と似たような単語も使っている。

イクラ・ノルマ・カンパ…。隣国なのに日本でロシア語に触れる機会は本当に少ない。アスペクトかバレエか労働組合…。

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