温又柔の『台湾生まれ日本語育ち』では、台湾人である自身の母親が話す日本語・北京語・台湾語がちゃんぽんになったことばを「ママ語」と言っている。
子どもの頃はお母さんの日本語には変なところがいっぱいあって恥ずかしいと思っていたらしい。成人した今では、そういう日本語も含め、北京語に台湾語が混じるママ語を愛しくてたまらない、母親独自の言語と捉えている点に共感した。 “温又柔『台湾生まれ 日本語育ち』の「ママ語」” の続きを読む
言語に関する小さな発見と実り多き日々のあれこれを綴ります
温又柔の『台湾生まれ日本語育ち』では、台湾人である自身の母親が話す日本語・北京語・台湾語がちゃんぽんになったことばを「ママ語」と言っている。
子どもの頃はお母さんの日本語には変なところがいっぱいあって恥ずかしいと思っていたらしい。成人した今では、そういう日本語も含め、北京語に台湾語が混じるママ語を愛しくてたまらない、母親独自の言語と捉えている点に共感した。 “温又柔『台湾生まれ 日本語育ち』の「ママ語」” の続きを読む
この一週間やたら「ジンリョク」ということばを聞かされた。
介護労働力不足の解決策について議論する際、韓国語母語話者の学生がジンリョク、ジンリョクと連呼しながら熱弁をふるった。
「ジンリョクの不足を補うためには、給料を上げる必要があります」
「ジンリョクの確保のために必要なのは、お金だけではありません」 “日本語学習者の間でだけ通じてしまう「ジンリョク(人力)」とは?” の続きを読む
2017年12月24日放送の《台湾名人堂》(台湾のインタビュー番組)に出演している陳竹昇を見た。
《阿莉芙》(2017)という映画に女装して出て、金馬奨で助演男優賞を受賞したらしい。細くて小さい体つきにくりくりした好奇心満々の眼が印象的である。 “閩南語と北京語の切換えの不思議―陳竹昇@台湾名人堂―” の続きを読む
遅ればせながら、映画『グレイテスト・ショーマン』を観てきた。
米国で公開直後はあまり評価されず、興行成績もよくなかったのが、じわじわヒットするという珍しい展開なのだそうだ。 “美化しすぎでは? もやもやの残る『グレイテスト・ショーマン』” の続きを読む
今日は息子(中1)の中学校へ初めての個人面談に行った。面談の最後に担任の先生が息子が日直をしたときの日誌を見せてくださった。
日誌には息子の文字で、
「中間試験は平均90点というまじまじの結果でした。」 “「まじまじ」と「まずまず」” の続きを読む
学部留学生のレポートに現れたこの表現。
努力家の真面目な学生が書いたレポートで、テーマは『子どもの貧困』。
若者独特の俗語が、注意深く整えられた堅めの書き言葉が居並ぶ文体の中で、異様な匂いを放っているのが、私にはとても興味深く思えた。 “「高所得者層は余裕で生活している」” の続きを読む
最も大きな衝撃はいわゆる「外国にルーツを持つ子ども」が作家になり、日本語で本を出版したということ。しかも、その子どもの頃の二言語間を浮遊した体験を堪能な日本語で表現しているのだ。涙が出る。 “温又柔『台湾生まれ、日本語育ち』の衝撃” の続きを読む