さすが徐誉庭:《我的男孩》最終回

大満足の脚本 さすが徐誉庭

台湾ドラマ《我的男孩》、見終わった。大満足。

何よりも脚本がよかった。《老男孩》を見た直後だけに、なんて細かいところまでよく考えてあるのだろうと感心した。さすが《我可能不會愛你》の脚本家、徐誉庭だけある。

5年後の世界もごく自然に話が流れていき、全く無理や違和感がない。オープンエンドではあるが、ハッピーエンドだと感じさせる終わり方だった。見終わった後もすがすがしい印象が残る。ああ、いいドラマを見た。素直にそう思えた。

《我可能不會愛你》以降、徐誉庭が脚本を書いたドラマは《罪美麗》《妹妹》《我的男孩》とどれも質的に安定していると思う。《妹妹》の結末だけはブーイングものではあったが。

愛すべき脇役たち

監督が《小資女孩向前衝》の徐輔軍だったということには見終わってから気づいた。脇役たちのキャラが立っているのは脚本のおかげなのか、監督のおかげなのか。

安慶輝の家族だけでも、一人一人がみんなはっきりした性格を持っている。母はバスの中で知り合いでもない相手にマシンガントークを繰り広げているし、父はぼやーっとした感じだが、とつとつとした話しぶりや妻を一途に愛する姿が涙を誘う。今までの屈中恒のイメージとはちがうが、とてもよかった。

長身ですらっとした安慶輝と本当に兄弟なの?と思わせる、ずんぐりむっくりの弟役安柏輝は屈中恒(父役)の本物の息子を連れてきたのかと思うほど、父似。でも、チアリーディングをやっていて、びっくり。男の子が1人でなく何人もチアガールに交じっていた。日本ではまず見かけない…。

私が今回けっこう気に入ったのは、安慶輝の叔父役。チャラいが、なかなか鋭いところもある。こんな脇役でも、女性遍歴がきちんと描かれていて感心。

楊謹華の怒りの演技もものすごかった。本当に気の毒なのは彼女のような役回りの女だと思う。怒りの持っていき場がない。辛い。

洗髪精の実家がまるで暴力団みたいな豪邸という設定も笑える。

偶然なのか故意なのか不明だが、今までのドラマで見慣れた家や場所が現れ、「あーここは確か…」と考えさせられた。

《命中注定我愛你》『ハートに命中100%!』(2008)で陳欣怡の薑母島の実家だった家とか、《花是愛》で李怡華の住んでた家とか…。

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