中国ドラマ《老男孩》第26回まで 儿化音全開

明るく洗練されたセンスのいいトレンディドラマ

私にとって久しぶりの中国ドラマ。時代劇でなければ、なんだか暗くて辛いという中国ドラマのイメージが今回で一新された感じ。といっても、この前見たのは《小姨多鹤》(2012年孙俪主演)なのだから、かなり偏った意見ではある。

林小欧と吴争の雰囲気も良くなり、じわじわと恋が進む予感。しかし、元教師が元教え子と食事に行ってべろべろに酔うというのはちょっといただけない。オーストラリアで失恋直後に吴争相手にやけ酒に走るのはまだよしとしても、16歳の元教え子と食事に行って飲むというのは林小欧という役柄にそぐわない。

あと、この林小欧という名前は、欧校長の娘だということを隠すために「林」と「欧」と入れ替えたようで、本来は「欧小林」らしい。ただ、闺蜜(女性の親友)である叶子もずっと「林小欧」と呼んでいて、果たしてこの偽名をいつから使用しているのか、少々疑問。

吹き替えが不自然

吹き替えでないから音声が自然だと4月2日の記事には書いたのだが、このあたりまで来ると相当手抜きが目立ってきた。現場で音声がうまく録れなかった部分だけ本人がアフレコしていることが多いのだが、まわりの雑音のレベルがころっと変わるので、アフレコであることが非常に目立つ。

何よりも興冷めなのが、高1息子役萧晗が弾き語りをしていることになっている部分、どう聞いても本人の声とは似ても似つかない。萧晗に歌の才能があるという点がどうもしっくり来ない。

吴争の部屋など古くてもセンスよく飾っててあって素敵と思うところもあるのだが、やはりテキトーなところも残る。これを中国ドラマらしいと言うべきか。

巻舌音全開の北京語

最後に上海が舞台でありながら、巻舌音満開というのが、非常に気になる。

1999年生まれの上海出身の学生に、上海の学校にいたとき、上海語ができる子は1000人以上いる学校に2人しかいなかったと聞いたのを思い出した。ほとんどが上海以外の町から流入してきた人々らしい。上海語で話すことはまずなく、標準語で話すと言っていた。

その彼らの言う、いわゆる『標準語(普通話)』にどの程度巻舌音が入っているのかというところが知りたい。ネットやテレビで多くの俳優が巻舌の北京語を使って話せば、上海の子たちもこういう話し方がかっこいいと感じ、真似るのだろうか。上海は上海の独自色を出していてもよいように思うのだが。

このドラマにはけっこう頻繁に成語が出てくる。私自身故事成語には弱い方なのではあるが、台湾ドラマでおなじみのものとはやはり色が異なるように思う。大陸と台湾とでは好まれる成語がかなり違うのかも。

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