中国語学習用 イチ押し台湾ドラマ:《小資女孩向前衝》Office Girls『進め!キラメキ女子』

2011年私の台湾ドラマ視聴時間は病的に長かったと思う。原因の一つがこのドラマである。

《小資女孩向前衝》の《小資》というのは「小資産階級」の省略で、「プチブル女子の突進」というような意味。《衝》は後先を顧みず突き進んでいくこと。

私がこのドラマをとても気に入っている理由が3つある。
1 ヒロイン沈杏仁シェンシンレンを演じた柯佳嬿 Alice Koの好感度が高いこと
2 社長御曹司でありながら身分を隠して働く秦子奇チンズーチーと営業部マネージャー史特龍シートーロンの掛け合いがおもしろかったこと
3 絶妙なタイミングで入る効果音

柯佳嬿 Alice Ko(沈杏仁シェンシンレン役)の好感度が高い

台湾女性の話し方は一般的に《嗲 diǎ》(甘え声や甘えたそぶりをする様子)なイメージが強いらしいが、柯佳嬿は全くそういうタイプではない。沈杏仁の役柄のせいかもしれないが、口数も多いほうではないし、朴訥でストレートな感じの話し方。不器用だけど、まじめでコツコツ努力する節約家の役がピッタリはまっていた。

秦子奇チンズーチーと史特龍シートーロンの掛け合い

李沛旭 Patrick Lee(史特龍シートーロン役)の怪演には目を見張るものがあった。突然子どものようにはにかんだ(けっこう怖い)かと思うと、演歌を歌ったり、京劇スターや大陸の偉い人の話し方を真似をしてみたり、よくもこんなにいろんな演技をしたものだと思う。ちなみに史特龍シートーロンの役名はシルベスター・スタローンからとられているらしい。

邱澤 Roy Chiu(秦子奇チンズーチー役)は見惚れてしまうほどのイケメンだが、気取っただけの役ではなく、諧星 xiéxīng(喜劇役者)としてもがんばっていた。ブロッコリーを携えての告白は特によかった。

絶妙なタイミングで入る効果音

このドラマでは笑いをとる絶妙のタイミングで、ビヨヨーンというバネのような音やパフパフといった軽いラッパの音が鳴る。ほかには、シャキーンといった刃物の音など。それまでこういううまい効果音が入るドラマはなかったと思う。まるで日本の漫画の擬音語のようだと今になって思った。

台湾ドラマで中国語を学んでみようと思う人にはこのドラマを最初に見ることをお勧めする。

《機車》《白目》のような台湾独特の俗語も出てくるが、やっぱり楽しくないと何度も繰り返し見られない。暗い部分も後半には出てくるが、14話くらいまでを繰り返し見れば相当語彙力が高まると思う。

それにしても、日本語タイトル『進め!キラメキ女子』はちょっと恥ずかしい。何が「キラメキ」かと思ってしまう。何かキャッチーなタイトルをつけないとDVDが売れないという事情を考えても…ちょっと。

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